2007年6月5日火曜日

奈良の放火殺人 供述調書引用本を調査

奈良県で昨年六月に起きた医師宅放火殺人事件で中等少年院送致となった医師の長男(17)=当時高校一年=らの供述調書の内容を引用したとする書籍について、法務省は五日、少年らのプライバシーを侵害し、人権侵害に当たる可能性があるとして調査を始めた。

 調書の真偽や出版の経緯について関係者に事情聴取を求める。人権侵害が認定されれば、出版社などに再発防止を勧告する。長勢甚遠法相は五日の閣議後会見で「司法秩序を乱し、少年法の趣旨に反する」と批判。流出元については「法務・検察当局から流出した形跡はない」と述べた。

 書籍は五月に出版された「僕はパパを殺すことに決めた」(講談社)。元少年鑑別所法務教官のフリージャーナリスト草薙厚子さんが独自に入手したとする長男や医師、親族らの供述調書を基に長男の心理状態などを描いている。

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