2007年6月6日水曜日

映画「東京タワー」で印象的な口笛の主は?


“ボクとオカン”のバックに流れる、分山さん(下)の口笛
“ボクとオカン”のバックに流れる、分山さん(下)の口笛
 映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松岡錠司監督)のワンシーンに挿入された口笛が評判だ。

 口笛が奏でられるのは、“ボクとオカン”が、2人で新しい生活に踏み出そうというシーン。哀愁ある口笛の、どこか温かく懐かしい音色が場面を彩る。

 口笛の主は、今年4月に米ノースキャロライナ州で行われた国際口笛大会の成人女性の部で、日本人女性として初めて頂点にたった口笛奏者、分山(わきやま)貴美子さん(34)だ。

分山貴美子さん  物心ついたころから、鳥に慣れ親しんで育ったという分山さんは、国立音楽大学在学中から、「口笛とピアノの弾き語り」という独自のスタイルで演奏活動を始め、現在はコンサートのほか、口笛教室の講師としても活躍する。

 「口笛には、口笛ならではの独特の響きがある。それでいて、歌と同じ音域が出せるし、リズムや音の抑揚も表現できる。体から出ている音ですから、心地よく、体もすんなり受け入れられると思うんです」とその魅力を語る分山さん。

 作曲者と何度も打ち合わせて収録に臨んだといい、「吹き方や吹くスピードなど、場面を思い描いて演奏しました。口笛の明るく弾んだ曲調と希望があふれるシーンが、よくマッチしていると思います」と仕上がりに満足そう。

 映画とともに、澄んだ口笛の音色にも耳を傾けてみては。

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